安らぐ日々のためにシフトチェンジ（人生の折り返し地点で変えた事）

 子宮筋腫が発端となり、それに伴い変化した私の身体。更に更年期と新型コロナが拍車をかけて、私の価値観や生活感も変化した。年齢と共に何かは変わる。悲観的な部分とそうでない部分がクルクル混在しながら先へ先へと向かうのであります。年を重ねて成長した部分に喜び、劣化していく細胞を憂う。人生折り返し地点に到達しました。もう他人の目を気にして自分の身体と心を窮屈にさせながら暮らすより、地味でも快適に暮らせる世界で老いに抗わずに生きていきたーい！と叫びたくなってきた。（決して人生諦めたとかではないですよ）

20代は浴びるように酒を飲み、30代は外資系化粧品を買い漁り、40代では高額サプリメントを胃の中に詰め込んだ。明け方まで飲み歩いても翌日ちゃんと仕事してたんです。クリスマスコフレには毎年ウン十万とつぎ込んだ。10㎝ヒールで全力疾走も出来たんです。60代になってもハイヒールは履き続けるものだと思っておりました。だがしかし、その時はその時になってみないとわからない。そして若い頃に思っていたように時は続かない。

50代の私は、家で手羽先を焼いた時だけノンアルコールビールが欲しくなる体質となり、有効成分が高濃度に入っている化粧品だともれなく痒みを発する顔面に変貌し、いつ何時もスニーカーをこよなく愛する中年オンナと化してしまいました。だからと言って悲しがっているわけではございません。強がっているわけでもございません。他人さまの目にどう映っているかはわかりませんが、今ココロはとってもラクチンです。ただし身体は別ですが・・・。

私の行く先は明るい（はず）

ホルモンのせいでしょうか・・子宮筋腫と共に卵巣を取っ払って半年くらいが経過したころかなぁ。手足が腫れる・全身が痒い・なんか痛い・なんか辛い・食べるものに対する欲の矛先が変わった・・・のような色んな何かが鎖のようにつながって、途切れることなく襲ってきた。これが更年期症状というやつなのでしょうか。生まれて初めて怒涛のように押し寄せる身体の変化に戸惑い、そしてついていきたくなくなった。最初はね、ちょっと抗ってもみたんです。イメージ的な話ですが、更年期に打ち勝って、せめて40代半ばくらいの自分に戻さなきゃとジタバタしたんです。でも程なく何のために誰のために抗ってるのか考えてみたら、怒涛のような何かに抗う事ってちっとも自分のためにならなかったんですよ。

手足が腫れるのに窮屈な靴を履いて我慢したり、顔面が痒いのに毎日化粧しなきゃと無理したり。「なんか痛い・なんか辛い」と毎日思う身体を、人の視線と同調するために自分自身にムチ打つ日々を積み重ねていたら、他人の気持ちは不愉快にさせなかったけど、自分が不愉快になっていった。ああ勿体ないなあ、自分の時間。自分の人生。100年時代の折り返し地点であと人生半分も残っていると余裕ぶちかましている場合ではない。捨てよう。色んなものから解放しよう。諦めじゃなくて解放。なので身体とココロを解放するための断捨離を決行しました。

化粧

白髪染め

ピアス

化学繊維でできた下着

ハイヒール

外資系化粧品

美容雑誌に載っているような流行りもの

周りから言わせるとオンナと若さを手放した事になるらしい。色々試せばいいじゃない。ノンケミカルにハーブ。無添加でいい物色々あるのに。装飾品だってずっとつけてるわけじゃない。ここぞという時に少し我慢すればいいだけじゃない。聞いてもいないのにたくさんの助言があっという間に集まりました。これでソーシャルディスタンスがなかったら、私はオンナ達のヒリヒリした哀しき言霊シャワーを直に浴びまくっていた事でしょう。この部分は少しだけ新型ウイルスに感謝。それでもアドバイスと称する文字の重石は、しばらくの間私の頭の上から落ちてきた。放っておいてくれてよいのだよ・・・と何度思った事か。

もし更年期症状に振り回されていなかったとしても、人体の経年劣化についてはザワつくお年頃。大なり小なり何らかの見直しをしなきゃならない時が来る。なので「大なり」の見直しを決行したまで。30代の勢いのままで40代を突っ走る事は可能でも、50代はホント別物。30代や40代の思考のままでは損をする。リニューアルか、下手するとフルモデルチェンジしなきゃいけないかもしれません。でもその事を悲観するべからずですよ。私は私の道を選んだ。

ホント言うと、最初は少し辛かったですよ。でもね、50代で白髪染めに終止符を打つことは恥ずかしいとか、ハイヒールを履かない宣言をする事は負けを意味するとか、サプリメントで努力してみれば？とかなどと言う言葉を放ってくる彼女たちの眉間のシワに毎日の無理している疲れが見て取れた時、ああ私は（自分に対する決断が）間違っていなかったんだと気持ちが軽くなった。もちろん思いは人それぞれ。私はフラットでいたい。そちらを選んだだけの事。私と相反する彼女達に私の思いを押し付ける気はありません。

化粧をやめたのは痒みを増幅させないため。白髪染めをやめたのは頭皮環境を清潔に保つため。ピアスをやめたのも痒みを増幅させないため。化学繊維でできた下着をやめたのは浮腫んだ身体と発疹ができる身体を労わるため。ハイヒールだってそう。浮腫んでサイズが変わる足を無理やり押し込める事はない。外資系化粧品を使うたびに痒みで悶々とするなら違う選択をする。美容雑誌に載っているような流行りものを目先で追うより、自分の身体にまず問いかける。トレンドものを使う事が必ずしも最善ではない。

幸せの尺度を人と合わせずにリセットして自分だけと向き合ったら、少しですが穏やかな日々が始まりました。100パーセントの安らぎと健やかなる身体を取り戻す事は、この年になったらもう無理なことかもしれない。それでも過去にしがみつかずにフワッと前に進んでみれば、違う角度から新しい道がニョキっと出てくる場合があるんです。（と言いながらも身体のあちこちが大声小声で悲鳴をあげてる毎日なので、不調な時間を過ごす事が多いのが現実だったりするんですけどね）

放っておいてくれと言いつつも、なんだかんだマウント取るオンナ達と私は手を繋ぎながら生きていく。いつか白髪と老眼とすり減った椎間板が共通の話題として話ができるその時まで、私はしばらくオンナの底辺にいるとします。高みの見物ならぬ谷底からの傍観。

頑張れオンナ達

私も別枠でぼちぼち頑張る

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