2020年は更年期症状自覚始めでした。でもその前に等身大のおっさんが出現してた事を思い出す。

更年期
更に年を取る期間なんですよ




2020年、本当はオリンピックイヤーとなるはずだったこの年に子宮筋腫を取りました。子宮ごと、そして卵巣も一緒に。なので生理強制終了。



手術前に更年期症状の出現有無を問われた。胸を張って「ないです」と答えた私。更年期症状が一切出なかった母親から生まれ出た私だから、手術後も襲われるはずはなかろうと高を括っていた更年期症状および障害。



更年期症状が出る人3割、残り7割は症状なし。というか気づく人3割、気付かない人7割が正しいようで。(私の担当医の説)45~55才の間(一般的に更年期と位置づけされる目安期間)に、人は皆(ここでは性別女性ですね)ホルモンによるなんらかの不調変調を起こしているんだと説明してくれた。ただその起こっている症状が「気になる」か「気にならない」か、「そう思う」のか「そう思わない」かの違いで出てるのよぉ~更年期症状、と話をしてくれた。



あなた本当はなんらか出ているはずなんだけど気が付いていないだけ(ふふふ)と、執刀してくれた担当医がなんとなく上から目線で「(更年期症状)ないです」と言い切った私をちょこっと鼻で笑った気がした。その時は「だって更年期症状出ないDNA持ってる」と、これまた私も変な上から目線で何故だか対抗していた。でも違ったんですよ。実は体験(出現)していた更年期症状。私は夜中たくさんの汗をかいていた。



そう寝汗。でもこれが更年期の症状のひとつだなんて、当時の私は思いつかなかった。



母親は更年期症状(および障害)が出なかった人なので、特に親から子へ…みたいな教えも受け継がず。なので更年期症状というものに対する予備知識がないまま自分が更年期に突入してしまった。だからある日「あれ?なんでこんなにも汗かくのだろうか」と40後半ぐらいで思い始めていたにもかかわらず、それを更年期症状だと疑う事はしなかった。



その期間中、私がかいた汗はすべて寝汗。夜中に出現していた汗。日が高いうちにドバドバと流すことはなかった。気が付いたのは冬だったかな・・。なぜこの寒い夜中に汗をかく?パジャマの襟首がびっしょりよ・・。ああ布団か。かけ過ぎか。毛布が一枚多かったかな?なので一枚剥ぎ取ってみる。寒い。そしてまた元に戻して汗をかく。あの朝のじっとり感は今でも忘れられない感触。布団乾燥機をこまめにかけておかないと、重くて冷たい布団が一晩で出来上がる日々。



たぶんパジャマの厚みも布団の枚数も間違っていない。季節に応じたセットアップ。それでも真冬に汗をかき、布団が湿って冷たくなる。湧き出てくるのは汗なので、毎晩毎晩じっとりだと当然よくないニオイが出現する。でも不思議な事に、私はこの「真冬に布団の中でびっしょり汗をかく。しかも尋常じゃないくらい」な現象を、身体の不調変調と思わなかった。快晴な時は屋外で天日干しにし、曇りの時は象印の布団乾燥機で乾燥させる・・。枕に関しては洗濯表示を一切無視して洗濯機に突っ込んだ。人間だもの汗腺くらいあるわと平然と暮らしていた。



洗濯表示を無視してまで枕を洗いたかった自分がいたのに。そして自分じゃないニオイがしていたのに・・・










数年の間、毎朝起きるとおっさんのニオイがした。私には添い寝をしてくれるパートナーなんかいないのに、シングルのはずなのに、一緒に寝ているのは犬だけなのに、同年代かもしくはそれの上をいくおっさんが同じベッドで寝ていた痕跡を毎日感じながら起きて、そして寝ていた。



ある日行きつけの美容室でその話をした時「ああわかる!ちっさいおっさん飼い始めたか!いるいる!私も飼ってるときあるよ!」と同調してくれたけど違うのよ。私のは等身大のおっさん。肩にちょこんと乗るような小ささではない。身長176センチで体重79キロくらいありそうなおっさんよ。



そう告げたら美容師は絶句しましたが。



この汗のお陰で、パジャマにしていたTシャツもトレーナーも割と早々に家の中を掃除するためのウエスに変身してしまった。それでも絶望の淵に立ったり、メソメソと泣いたりしないんですよ。あれ?と思っても、苦にならなければ気にしなければ平然と暮らせる。きっとこれが3割7割の法則。



そして「ああ代謝がよくなったからかもしれない」と変な着地の仕方をして、洗濯用洗剤のグレードを上げ布団乾燥機をかけまくるというあらぬ方向に進んでしまい・・・・・いつ終わったかな?いついなくなったっけ?等身大のおっさん。



等身大のおっさん(架空のパートナー)はそのうち出現しなくなった。「そのうち」が来た年齢が何歳かは思い出せない。今おっさんの事を書きながら、いつ莫大な寝汗が鎮まったか覚えていない事に気が付いた。自分に向き合ってないわけじゃないけど、記念日とか思い出とかしっかり覚えない体質なもんで。たぶん・・たぶん・・・・50に入る直前くらいの話かな。いわゆる40代後半あたりかな。



気が付かない・気にしないとはこういう事。どれだけ病的に汗をかいても「なんだろねー・・」程度の位置づけだと、それはすごくスムーズに私の日常に組み込まれて変だとも病気かな?とも考える事をしなかった。



代謝が上がって夜だけ汗っかき。何とも言えない陳腐な不正解で40の終わりを通過してしまうという珍事。もう過去だから取り返しつかないけど。不思議に思わないってそんなもん。



この頃は更年期症状の事をディープに知らなかったので、その尋常じゃない汗のかき方を更年期症状に紐付けしなかった。子宮筋腫ができて、卵巣を摘出する事になって、更年期症状がね、もしかしたら障害になるかもよ…となり、そこからしばらくして(卵巣摘出4か月後)突飛な症状が出始めてようやく2020年の終わりに理解できた。



あ、あの時の寝汗って更年期症状じゃん・・・と。



私は卵巣取って強制終了的閉経をして更年期症状が出始めたのではなかった。基本に則って更年期症状を発令させていた。ああなんとも素敵でハードな更年期症状。等身大のおっさんがいたにもかかわらず「更年期症状だ」と思わなければ単なる過去の思い出。



2020年下半期にばたばたと、やれ手のこわばりだばね指だと身体の先から攻め立てられている私。このブログを書いている途中で2021年に切り替わった。どんどんと日にちだけは過ぎていき、ボロボロと身体の中から何かが湧き出てくるお年頃になっています。更に。




さて今この時、等身大のおっさんは鳴りを潜め、布団乾燥機もダニ退治をメインとしたスイッチングしかされなくなった2021年の冬。私の身体は何かが終わって始まって、元のカタチを少しずつ変えながら別物になるという道を突き進んでおります。



新型コロナの一件がなければ、ハードな病院巡りや癒しを求めて徘徊したいところだけどそれは困難。家の中で手が伸ばせる範囲でメンテナンスをしていこうかと思います。



去年の出来事を振り返りながらのブログなので(今のところ)、あらためて子宮筋腫の手術を「とりあえず延期してみます・・」な事をしなくてよかったとしみじみしてる。緊急事態宣言下での入院と手術だったけれど、コロナの何たるか医療関係者でもまだよく理解できていない時に入院した緊張感。全身麻酔を越えるビッグイベントだったな。



2020年は更年期症状を自覚した年。次の2021年はどうなる事やら。ひとまず等身大のおっさんが出戻りしてこない事だけは希望。あとは出たとこ勝負。




辛いけど


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