珍事。付き添い人がいなくなる。
2020年4月入院前日
入院当日と手術の付き添いを
お願いしていた姉が
結構なぎっくり腰になり
付き添いができなくなったと
入院日直前に言ってきた
やっぱりスムーズじゃない
私の子宮筋腫
病院から「体調変わりありませんか?発熱等気になる症状(新型コロナに関して)ありませんか?こんな状況下ですが頑張りましょうね。私達も全力でサポートしますからね!」と、確認の電話がかかってきた。こんな事をしてきてくれるだなんて予想もしてなかったので、知らない電話番号だったから2回無視した。代表番号経由でかけてきてくれればすぐ応答したのに・・。非公開のダイヤルインで電話してくるのはやめて頂きたい。病院に問い合わせする時は代表番号にかけて下さいってあなた方が言ったんですよ。代表番号しか登録してないし。ダイヤルインあるとか知らないし。
さあいよいよ手術だ入院だと腹をくくり始めていたら、他県に住む姉から「ぎっくり腰になった。しかもひどい」と連絡が来た。絶妙なタイミングでのぎっくり腰に愕然としたけど、新型コロナに感染した人が多発している地域に住んでいる姉を呼び寄せてはいけないという啓示だと思い、勝手に付き添いなしで手術に挑もうと決意した。
よし!ゲリラ入院だ
当日ひとりで行ってしまえばこっちのもんだと計画していたら、まさかの前日確認電話。「お変わりないですか?」と聞かれてしまったもんで、つい「付き添いがいない状態になりました。でも大丈夫です。心細いとは思いませんので付き添いなしで手術したいと思います」と伝えた。受話器の向こうの気配が変な感じになったのがよくわかった。
入院当日の付き添いは目をつぶれても、手術時の付き添いが確保できないとなると手術は中止か延期になりますけど・・と切り返された。「ひとりでも大丈夫ですよー♪(孤独には慣れてますしさみしがり屋でもありません)」と明るく言ってみたけど、付き添い人は私の心の隙間を埋める役目じゃなく、術中になんかあった時要員として必要みたいですね。
「付き添い人は必要です」と0.5秒で却下されました。
仕方ない。探す気毛頭ないけど「探してみます」と引き下がり一旦電話終了。病院も「とりあえず先生に相談してみますけどぉ・・・・・」と、ぐずぐずした感じだったけど柔軟な対応はちょっぴり見せてくれた。そして30分もしないうちに態度を一変させて電話してきてくれた。「先生の許可取れましたので今回は付き添いなしで手術できます」と。まあなんて嬉しいお言葉。
今から付き添い人探すとかありえないしーみたいに軽く考えていたけど、患者の関係者がひとりもいない孤独な手術は、手術室という密室がもっと密室になって色んな事がクローズドになる可能性がある。いや、付き添ってもらったとしてもクローズドにされてしまう場合はありそう。私にもしもの事が起こって、オペチームがその「もしも」を墓場まで持って行ってしまったらどうしよう・・・と、退院してからふと考えた事がありましたが、病院から「付き添い不要」と連絡があった時はガッツポーズして思った通りに事が運んだことに喜んでおりました。
注)付き添い人は、オペチームに術中の秘め事を作らせないようにするのが目的ではありません。私の不測の事態に備えてのことです。追加手術をしなければならなくなった場合に同意を得るためです。
付き添い人を探すことなく孤独の手術に挑めることになったので、入院の準備が修学旅行の準備してるみたいなワクワク感に変わってしまった。バッグに詰め込んでいるのは楽のみやT字帯なのに、何だろう・・この高揚感は。
餞別とお見舞いを兼ねて・・と、お世話になっている美容師さんから小分けしてもらった業務用のお高いシャンプーandトリートメント。「ある程度のおやつと飲み物は準備して挑みなさい。売店で都度まかなおうとするのは間違いだから」と受けたアドバイスを基に準備したおやつand飲み物。使い捨てのタオルとして持ち込んだキッチンペーパー。いずれも大変役に立ちました。
新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言発令中の入院になったので、持参品は極力少なくした。(つもり)元来ミニマリストでない性分で、通常持ち歩いているバッグを「ドラえもんバッグ」(何かしら出てくる・何でも出てくる・余計なモンも入っている)と昔から称されているこの私が、9日間の入院生活の荷物をとてもコンパクトにまとめ上げた。褒めたい。
まあ、入院中のパジャマをレンタルする事にしていたので、単純にかさばる衣類がなかったから自然とコンパクトになっただけの話ですけどね。それでも気軽に見舞いに来てもらえない(病院から禁止令発令)状況と、退院の時もお迎えなしのロンリー帰宅になる事は確定していたので、「少しでも荷物を軽くして帰る」をモットーに頑張りました。
そんな私の涙ぐましい努力を知らない家族は「退院して今から帰宅する」と連絡した私に、昼の弁当と明日の朝ごはん用のパンを買ってこいと命じてくれた。その一言で、ミニマリスト帰宅が水の泡と化したんですよ。退院の日。
さあ、準備完了。病院まで公共機関で乗り込もうと思っておりましたが、入院前に不特定多数の人ごみに紛れる事もないかなと思いなおしタクシーの予約を入れる。久々にバスに乗ってお出かけー♪と張り切っていたけど、極力誰とも接触しない最善策な乗り物タクシーにシフトチェンジした。
明日がどんどん近づいてくると、右目の瞼のけいれんが更にひどくなりだす。子宮筋腫がなくなったら、このけいれんも治まってくれるのでしょうか・・。ちょっと不安で心配になりながらも、時間の許す限り人生のバイブルになっているウォーキング・デッドを観る。
「点滴がまだ抜けていない状態でウォーカーが襲ってきたときの対処はこう」とか「傷口が開かないように逃げるにはこのシーンを参照」とか、明後日全身麻酔で手術を受けなきゃいけない状況であるにも関わらず呑気に現実逃避に勤しんでみた。
そんな呑気な50代でもさすがにこの日の眠りは浅かった。決してウォーキング・デッドの見過ぎでウォーカーにうなされた訳ではございません。手術のお陰で不安と緊張が高まってます。
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