貧血は恐るべしだということ(改善してよかったとしみじみ)


沢井製薬のクエン酸第一鉄Na錠50mg「サワイ」でムクムクと貧血が改善した私のヘモグロビン数値の経過は以下のとおり。


2019年10月/7.6 g/dL

2019年11月/7.3 g/dL(​​鉄剤服用開始)

2020年1月/13.8 g/dL

2020年2月/14.4 g/dL


鉄剤を処方されたのは2020年2月が最後。3月の診察の時は「もう飲まなくてもいいでしょう」と手術前の1か月間は鉄剤なしで過ごした。てっきり手術まで飲むものだと思っていたけど違ったんですよ。



クエン酸第一鉄Na錠50mg「サワイ」
もう感謝しかないサワイのやつ



貧血と言い渡される前、私は自分が貧血であることを知らなかったし、もしかしたら貧血?とも思っていませんでした。貧血という存在を知らなかったわけじゃないですよ。貧血がもたらす身体の諸症状を全く知らなかったわけでもないですよ。でも自分が貧血になるような食生活や体質ではないと絶対的自信があったので、ん?という症状が出ていても別の理由でそうなっているのだと思い込んでいたんです。そして一応年相応に元気だとふれ回っていたのですよ。ジリ貧の鉄分で自分の身体にムチ打っていたにもかかわらず。


全然健康ではなかった私の身体。過去帳(健康診断結果)を開いてみたならば、5年くらいの歳月をかけてじわじわとヘモグロビン値を下げていた模様。貧血はその数値がじわりじわりと下がっていくタイプだと耐性がついてしまい、下限値を下回ってもその状態でやりくりして、本人的には普通に過ごせてしまうらしいという事を風の噂で聞いた。私は身体のあちこちに症状が出ていたので多分普通に過ごせていたパターンとは違うのだろうけど、諸症状出ていても本人がそうじゃないと思い込んでしまえば何とかなった。しかもダルいなんて感じもなかったんですよ。


若いお嬢さん方は気分的にダルいわけではないかもしれないよ、もしかすると。30代後半の頭痛持ちのアナタは、頭痛のタネがストレスだとか気圧のせいとか思いこんでいませんか?鉄分の需要と供給のバランスが崩れて酸素不足になってるのかもしれませんよ。異食症になっても、口角炎が治らなくても、たまにフワッとしためまいが起きても、動悸がこようが息切れが起きようが、足の指がパリパリと割れて剝がれようが、踵がヘンにむずむずしようが、自分で自分を疑うような物忘れに襲われようが、9月くらいから手足がキンキンに冷えたとしても「元気でーす!」と言い張れるおばかさんは、鉄剤の服用を開始してからやっと自分が元気じゃなかった事に気が付きました。


それは鉄剤を飲み始めて1週間と少し経った頃。あれだけかみ砕きたかった氷への無意識の執着が消えました。同じく口角炎もどこへやら。気持ちが入院と手術に向かっていたので、その他の症状がどのタイミングでなくなっていしまったのかもう記憶定かじゃございませんが、退院してゴロゴロしていたある日、肉厚でたくましい爪に生まれ変わっている自分に気が付きました。爪に肉厚という表現はおかしいかもしれないけど、ホント桜貝並みに薄かった爪がX-MENのウルヴァリンレベルになったんですよ。いやーほんっと鉄分って素晴らしく大事ですよ。


毎夜、足首をクッションに乗せて踵を宙に浮かせて寝る事もなくなったし・・。この部分、むずむず脚症候群とは考えず(というか知らなかった)心の闇がそうさせているとばかり思っており、私はずーっと踵を浮かせて寝るしかないんだわとメソメソ思っていました。「私に何かあった時のために近親者に知らせておきたい10の事」に絶対に書き込んでおかなきゃいけない事のひとつに確実に入る「踵を宙に浮かせて寝かせてください絶対」という願い。もう誰かに知らせずともよくなりました。不眠の素でしたからねぇ。


リンスを洗い流すことを忘れて風呂からあがったり、リンスをする事すら忘れたり、振り返ったら起動させた覚えのないパソコンが立ち上がっていたり、冷蔵庫を開けた途端に何故自分が冷蔵庫を開けたのか理解不能でもう怪奇現象の連続。極めつけは、車にガソリンを入れて給油キャップを閉めずに発進した事です。閉め忘れた事も、閉めた感覚も、閉めていない感覚も、何も残っていないの。車の免許を取って30年。そんな末恐ろしい事をしたのは初めて。あのドキドキと血の気の引いた加減は今も忘れておりません。



奥さん・・・貧血って怖いですよ。マジで。



だから「女子だから生理あるから貧血は多少あってしかたない」みたいな考えはやめた方がよいなと思います。鉄欠乏が招くアレコレは結構多岐にわたるので、「意外に何やっても体調がすぐれないけどこれといった病気も見つからない」タイプの人は一度食事を見直したりサプリメントで鉄分補給してみる事も必要だと思う今日この頃。病気の貧血は病院での治療でないと難しいと思いますが、貧血とわかっていなければ・・・隠れ貧血かもと疑ってみる事をしないままだったら・・・「老化だよ!」「自律神経だわ!」と勘違いしたまま人生つき進んで損します。(私みたいに)


たかが貧血されど貧血。治ったからこそわかるビフォーアフター。「アタシって貧血気味かもー」とか弱き乙女アピールはもったいない。「今日の昼ごはんは季節限定のアイスクリーム」などとバカげた事を言うなかれするなかれ。損しない毎日を送れるか否かは生活習慣と地道な健康管理にかかっているのです。


ヘモグロビン値が正常で問題なしとされても、体内にある予備の鉄(貯蔵鉄とかフェリチンとか言いますね)が減ってしまうと貧血予備軍(かくれ貧血)と呼ばれる「潜在性鉄欠乏」の枠に入るのに、ハッキリと「スミマセン予備の鉄使っちゃったんでー」とは知らせてはくれない悩ましい鉄。


若い時からほんの少しでもいいので「トレンドに振り回されないベーシックな健康管理」をしておくと、後々ほかの人より数段笑って暮らせます。スーパーフードだ暗闇フィットネスだ何だという前に、早寝早起き・バランスの取れた3度の食事・少しでも良いから在宅ストレッチ。地味に毎日続けていると、3か月後のアナタや来年のアナタは凹みも崩れもしない人になってますよ。


他人様に言えた義理じゃないですが、ところどころ失敗した私にだからこそわかる事もある。もう今更若い頃に戻してくれとは懇願しないけど、できるのであれば健康管理の部分だけは手直ししたいなぁ・・・とたまに思います。


数年から長い間、仕方ないやと諦めていたり、しょーがないかーと受け入れていた症状から解放される瞬間。それは素晴らしく飛び上がって喜ぶべきものなんでしょうけど、実際はすごーく日常に馴染んで変化してくれたし手術もあったので、「あれ?そういえば・・・」的な感じでどの症状も治まって消えていった次第です。


しかしそんな喜びもつかの間・・。なんらか減れば新たに増える。いい意味でも変な意味でもバランスがとれている。貧血が治ってそれにまつわる症状は消え去ったけど、「卵巣、とっちゃいましたねぇ~♪」と更年期障害が嬉しそうな顔して寄って来た。卵巣を摘出しても、母親が一切更年期症状が出なかった人なので「自分もそのDNAを継承しているはず」と、無謀にも更年期障害で悩まされるはずはないと自信満々だった私。




今、ピノキオ以上に伸ばした鼻をへし折られている最中です。


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