手術する前に少しだけおさらいをしておこう(そして思う事も少し)


2019年10月から2020年3月

現状確認のために行っただけの健康診断で発見された子宮筋腫。鉄剤でヘモグロビン値を押し上げる事を決意し、胃カメラ検査と大腸カメラ検査をアミューズメントパークのアトラクションのごとくエンジョイし、ヘリコバクター・ピロリ菌の沼に放り込まれ・・・と、予想していない事がちょいちょい起こった私の身体。


2020年4月

憂う本丸、子宮筋腫摘出手術の記念すべき日が訪れた。閉経まで逃げ切る方法は、性格的にも現実的にも私にはそぐわなかったので取ることにしました。全身麻酔には少しビビるけど、結果逃げ切れずに58歳くらいで手術・・・になる事だけは避けたいと思う気持ちが勝ったので。



【病状・病名】

多発性子宮筋腫(変性筋腫含む)

過多月経および貧血


【術式】

全身麻酔にて開腹手術


【診療行為】

子宮および卵巣・卵管全摘出


【入院期間】

9日間




ドクター




上記の内容にて入院と手術。なぜだか過多月経にされていた。過多と感じた事はないと、ホットペッパービューティー先生にも執刀医先生にもお話したと思いますが・・。規則正しく美しく、暴れん坊でメーカーが自慢していたフィット感を台無しにして粗相した覚えはあっても、お洋服やおふとんを経血量で汚したことはない。周期乱れることなく品行方正だった私の生理が過多月経にされていた。ちょっとショック。事実と違う。カルテ、誰かと取り違えられているとかはないだろうか・・。



流れ流されたどり着いた子宮筋腫の世界。私の子宮筋腫は、それはとても静かに私に近寄ってきていた。子宮筋腫抱えてる人結構いますよー的な、ふわーっと世間話程度で語っても大丈夫な子宮筋腫ではない、変性筋腫と言い渡されるタイプのグレーゾーン的腫瘍ができてしまっていた私。摘出した筋腫を病理組織検査に回して顕微鏡で覗いてみてもらわないと良性か悪性かを判断できない身体になっていた。



このブログを今書いている私の腹腔内には、上記でつらつらと述べている子宮筋腫はおろか子宮も卵巣も卵管もない。おへその下にビーッと入った傷はまだほんの少しピンク色した部分が残ってはいるものの、周りの肌に馴染みながら着々と過去のものになっていっている。それでもまだ傷としての意識はしっかり残っているので、なんとなく手でかばっている日々は続いている。でも手術から数えて7か月。手術後の辛かった身体の具合は忘れている。



ブログ書こうと思い立って本当に良かった。



筋層内筋腫、漿膜下(しょうまくか)筋腫、粘膜下筋腫。いろいろな種類の筋腫ができていた。残念ながら、すぐ病理検査に出さなくちゃいけないので「現物確認はムリ」と断られて、摘出物は画像での確認だったけれど、もうなんでしょう・・・この保護者の同意が必要なくらいの閲覧注意画像。人間の身体がよくできているのか、それとも私が鈍いのか・・・。よくこれだけのブツを抱え込んで何事もなく生活できていたもんだと感心させられてしまうくらいの衝撃画像。子宮もかわいそうなくらい変形していたし。



不透明で白く丸い子宮筋腫と、ブヨブヨ感漂う赤く巨大な子宮筋腫。このブヨブヨちゃんは果たして問題ありかなしなのか・・・。検査室で切り刻まれておいで。吉報お待ちしております。



思い返せば2019年の初夏、お腹がなんとなく膨れてきたなと感じていた。50代になったから、きっと基礎代謝も鈍るわよね・・なのに食べてるよね、甘いもの・・・と、加齢と運動不足と過食が招く単純肥満だと思ってやり過ごしていたけど、じわじわとスクスクとこの辺りのタイミングで私の子宮筋腫たちは成長を遂げていたのかなー・・と振り返る。手術後、この腹でぶ問題は一気に解消されたので、すべては子宮筋腫のせいだったんだとわかりました。シュークリームもあんパンも、Mから始まるお店のハンバーガーも、とりあえず腹の肉になっているという事はなかった。



念のために撮っておいた腹でぶ画像を見返すと、それは変なお腹の出っ張り方だった。自分的には変だと思ってなかったけど、なぜ私はこの腹を単純肥満と認識してしまったのだろう。いまだに不思議。横のアングルからでも正面からでも、十分疑問を抱ける腹具合だったのに・・・。サラッと当てはまる理由(食べすぎ)が偶然にも生じてしまうと、都合よく納得したい方向に着地ができるので、客観的に判断できる健康診断は必要。ようやく理解ができる年頃になる。遅いけど。



子宮筋腫については、47都道府県のどこに住んでいたとしても、手術か薬物療法か経過観察かの方法を用いて向き合う事になると思うけど、どの方法を選ぶかは年代・体調・生活環境・家族構成・人生設計などで人それぞれになることでしょう。あたふたせずにしっかりと"こうしよう"と考えられる時間を作るには、やっぱり定期的に己を知る検診(健診)が必要だと思いました。特にお若いお嬢さんたち、早め早めに向き合ってくださいね。自分の思いを受け付けてもらえないタイミングでの発覚は(子宮筋腫に限らず)、後悔しない選択が選べないかもしれない。



どのパーツも甲乙つけられない大切な臓器ですが、子宮と卵巣は生殖器です。私見ですが、ほかの臓器と違って感情が(自分も周りの大切な人の分も)大いにのしかかってくる部分だと感じます。そして、ほかの臓器よりも検診に関しては一歩踏み出しづらい部分であることも確実です。医者とはいえ看護師とはいえ、自分の秘めた部分をドーンとさらけ出さなければならないその診察方法に「げぇぇぇっっ!」となりがちですが、やることは"医療"で私達は"人体"で"患者"。そこには私たちの病んだ身体をしっかりと健やかに立て直そうと、頑張ってくれる人達が待っているだけです。興味本位で待ち構えている人なんかひとりもおりません。(と思います)



ある時から5年近く自分の身体を放置した私が偉そうに言える事ではないですが、病院へ行くという事。検査をするという事。自分の身体を内側から知っておくという事。Googleの情報だけで自分を判断しないという事。大事です。




さあ、いよいよ手術。パカっとすべて取り出します。いざリニューアル。


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