意表を突かれた「卵巣どうする?」(何かのおまじないかと思った)

2020年3月


手術まであと1か月

いよいよだと思って

心臓バクバクさせている私に

子宮体がん検査がね・・

変性筋腫がね・・と

言い始めた先生

先生、来月ですよ私の手術



ヘリコバクターピロリ菌を退治し、ヤングなメンズナースにおしりの穴を見られてしまう悲劇に見舞われ、リュープロレリン注射を使わずに貧血を克服して迎える事ができた今日。2019年10月の健康診断で「おっきいもーん!筋腫ー!」と言われて始まった50代の試練その壱的な子宮筋腫の手術。これが人生100年時代の折り返し地点になるのよ。やっとの思いでたどり着いた今日なのよ。人生後半のスタートラインをまたぐ足に、負荷をかけるのはやめて欲しいんですが先生。



「どっちにしても子宮は取るんだけど、子宮体がんの結果を”判定不能”のままにして子宮を取ることがどうしても気になる」「いちばん大きな子宮筋腫は”変性筋腫”だから、摘出して病理検査に出してからシロクロ判定する」と、手術が来月に迫っているタイミングで言われてしまいました。虹の柄の靴下をはいたホットペッパービューティー先生は「まあ判定不能ですけどどうせ取るので♡」と私の子宮体がん検査をふわふわっと扱ってくれた。それを「子宮を摘出するとはいえ判定不能の結果のままは気になる」と言い換えてきた執刀医。


子宮体がん検査の結果次第で術後のフォローアップは変わるし、変性筋腫が「稀に悪性」の大悪党だったら人生も変わる。「子宮筋腫は悪さをしない良性の腫瘍です」とあっちでもこっちでも言い散らかされていた情報が都市伝説化し、手術後は輝かしい未来にしか続いていないはずの私の歩む道に、画びょうをドバーーッとばら撒かれた気がした


この時初めて「MRI検査で白く写る筋腫は放っておけないタイプ」という事を聞かされました。画像上に黒く写る子宮筋腫が「いわゆる悪さをしない良性の筋腫」だそうで、私の8センチ超の変性筋腫は柔らかくてブヨブヨして、そして白く写っているのだそう。子宮筋腫の善悪の見極めをするには摘出して検査して結果を出す方法しかないそうなので、手術をする選択をしたアナタの判断は正解と言われました。


執刀医先生・・・・・最初に「私が担当しまーす」とあいさつをしてくれた虹の柄の靴下先生改めホットペッパービューティー先生は、「取ってもいいし取らなくてもいい。あなたの好きなようにしてかまいませんよ♡」と言ってくれましたし、変性筋腫の”へ”の字も口にしなかった。「取ってもいいしぃ・・取らなくてもいいしぃ・・」と、ニコニコしながら言ってくれた言葉がいま宙に浮いています。


ホットペッパービューティー先生とのやり取りを暴露してみたい衝動にかられましたが、もうそれは過去の事。でも担当医師が変わる前に「50代で閉経間近だと思うので逃げ切る方向でいきたいです」と決断していたら、今の私とその先の私の運命はどう変わっていっただろう・・。なんか映画であったよね?こんな話。スライディング・ドアだっけ?


生理不順も月経過多もなかった生理だったので、摘出せずに自然閉経を迎えても大きい子宮筋腫も小さい子宮筋腫も消滅したかもしれない。で、子宮筋腫が発覚したのを機に毎年婦人科検診に行くちゃんとした大人になっていたかもしれない。ただ、同じ画像で下す診断と見解医者によってこうも変わるんだという事実を目の当たりにした事。一風変わったセカンドオピニオンになったけど、院内売店の内容で病院決めるなどといった事は次回からやめようと思いました。


そして子宮体がん検査(再)。結果は入院した日に教えてくれるそう。それもどうかなー・・と思ったけど、子宮体がんがあろうがなかろうが子宮は取るわけだし、仮に子宮体がんが見つかって頭を抱える事になるのは手術したその先の話だし・・。


人生最後の子宮体がん検査は、今まで体験した中でいちばん痛くないものでした。子宮はなくなってしまうけど、子宮がんの心配をこの先しなくていいとなると肩の力がすっと抜けました。そして診察が終わり「じゃあ来月頑張りましょうねー♪あと入院手続きやサポートに関する説明がありますから担当窓口に寄って行ってくださいねー♪あ、卵巣どうする?聞いてなかったわ。取る?」と、もう手術当日まで何も起きないだろうと思っていたら・・


ランソウドウスル?トル?



医者



虹の柄の靴下先生改めホットペッパービューティー先生からは、子宮は年齢的なものと筋腫の状態から全摘と言われた。そして「卵巣は何か(病的なものを)確認した場合は摘出するけど必ずひとつは残します!安心してください!」と言われた。2019年11月にこの病院を受診してから2020年3月のこの瞬間まで、卵巣にスポットが当たったのはこの1回だけだったと記憶してます。なのにまさか手術直前に全摘するとかしないとか・・・。メインの悩みどころが子宮筋腫だったので卵巣の事は意識してなかったけど。そうですね。齢50で子宮を取るなら、卵巣を残しておく意義も薄まるというもの。


がんのリスクから逃れる理由や、何度も開腹したりというプレッシャーや負担を少しでも軽減する理由として、更年期で子宮摘出の手術をする場合の人には卵巣も一緒に摘出するか否かのお伺いを立てているらしい。執刀医先生曰く、この病院では医者が提案する前に患者から希望してくることもあるらしい。


でも私はまだ生理が終わっていない。まだ機能している卵巣を取り除くとえらい目に合うのでは?・・と尋ねたら「生理がまだあっているとしても・・・・・アナタ50だから。更年期ど真ん中よ」と、私の閉経のゴールはすぐそこで、片足突っ込んでいるも同然なので何の心配も問題もないと鼻で言われてしまいました。生理がまだあっていたとしても、30代みたいなピチピチ感あふれるフレッシュなホルモンは出ていないと。50歳のホルモン分泌は微々たるものらしい。もうしがみつくほどの量ではないみたいです。(という考えを持った先生でした)


ビルの50階から落ちるのではなく、30センチの台からずり落ちるくらいのダメージだと教えてくれた。それでも「取ります」も「取りません」にしても即答できなかったので、決断は宿題として家に持ち帰ることにしました。いきなりの卵巣摘出提案。無理。


卵巣どうする?取る?」と爽やかな言われようで締めくくられた私の子宮筋腫摘出ストーリー。「ハンバーガーと一緒にポテトもいかがですか?」みたいに「子宮取るなら卵巣もご一緒にいかがですか?」のサイドメニューが出現してしまいました。すごい事になってきたと思っているのは私だけでしょうか・・。


自分的には思いもよらないことが次から次へと湧き出てきて、まだ本番の手術が終わってないのに若干の疲労感。術前検査の肺活量検査の結果、私の肺年齢は何歳だったか聞きたかったのに(ものすごく楽しみにしていた肺年齢)忘れて帰宅し、他にも質問しなければと思っていたいくつかのクエスチョンもすっ飛び、フラフラの状態で「入院の際の心構え」を聞きに行くハメに。このタイミングでまだ1か月先の「術後の寝返りの仕方」などといった内容をビデオで見せられても何にも頭に入ってこない。


この時、まだ新型コロナの恐怖がそこまで現実味を帯びていなかった私の街。このままの状態で入院して退院・・・と思っていたら、入院直前にわが街にも新型コロナの陽性者がゾクゾクと。どこか遠いの国の話だと思っていたら、目の前30センチに近づいてきた。




人生何が起こるかわからないということが体当たりしてくる50の春。

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