MRIのその前に虹の柄の靴下先生と向き合ってみる【子宮筋腫の検査②】

 2019年11月のある日

子宮筋腫の精密検査をセブンイレブン院内売店付き病院で執り行う。



採血

経腟超音波&子宮体がん検査

虹の柄の靴下をはいた先生の診察

イマココ

私の子宮筋腫の運命を握る事になるであろうその人は、虹の柄の靴下を履いた人だった。いったいどこで買ったんだろうか・・もう自分の子宮筋腫の詳細より靴下の購入先を聞きたくて仕方なかった。



超音波検査



50代によいしょと年齢上げると、病院の先生が「自分より年下」という現象が頻繁に起こるようになりますね。年を重ねた証拠です。人生100年時代の折り返し地点に佇んでいるからしょーがないけど、なんとなーく不安になる。研修医から抜け出して何年目?今まで何人診察した?そしてその靴下はどこで買ったんですか?聞きたい事は山ほどあるけど、私が聞かなきゃいけないのは子宮筋腫の事。


少し前までは「自分よりひとつふたつ上の年代かな?もしくはあまり変わらないくらいの年齢かな?」と思われる先生達で構成されていた病院が、いつしか自分より下の世代で回っている。そして看護師長の年代も、自分より上の世代のお方達が取り仕切っていたように思いますが、時すでに令和。私より年下のおとーさんおかーさん達から産まれたんだろなーと見て取れる、フレッシュな若者たちがキビキビ働く職場になっている。なんかこういうところで自分が「年取ったなー」と思い知らされる。


今回、私の子宮筋腫の運命を託すことになる虹の柄の靴下はいたその人も、私より確実に年下とお見受けできる先生。昔働いていた職場にいた不思議ちゃんと雰囲気がよく似ている。そんな彼女が、素人目には何がなんだか皆目見当もつかない超音波画像を指さしながら、子宮筋腫の説明を始めだしました。


このなんだか「ザーッとした線で描かれたものにしか見えない超音波のシロクロ画像」でテキパキと説明ができる先生だもの。不思議ちゃん臭漂っていたとしても大丈夫。たぶん大丈夫・・・何に対して大丈夫と思い込みたいのかはさておき、虹の柄の靴下先生と対峙する。




先生:7センチくらいありますよ

私:そうなんですねー

先生:大きいですよ

私:そうなんですかー


先生:今の生理の状態は?

私:まだあってます


先生:もう終わりそうな気配ですか?

私:まだ順調です


先生:生理中に痛みとか・・・

私:ないです


先生:出血量は?塊出ます?

私:生活に困らない出血量で塊は出ません


先生:夜用のナプキンを昼間にとか・・

私:使いません


先生:生理中おなか辛いとか・・・

私:ないです



更年期で閉経時期にきているにもかかわらず、生理周期が1ミリも乱れることなくやって来て、子宮筋腫があって貧血も起こしているのに「痛くない・どうもない・辛くない・普通」と言い続ける50代に言葉が出なくなった虹の柄の靴下をはいた先生。初めてみました?こんな奴。まさか私がデビュー戦ではないよな?と聞きたくなるくらい困惑していた。(ように見えた)


もしかしたら出血点が他にあるかもしれないという事。そして年齢的にその他の可能性もしっかり疑いを持って取り組まなければいけないという事。で、その理由から「これだけ大きい子宮筋腫があるにもかかわらず生理が順調だという事は、他に出血点があるかもしれないという疑問もわいてくるので、子宮筋腫以外の出血点を探してきて欲しい」と提案されました。


先生の頭の中では、子宮筋腫の大きさと貧血の値と私の普通具合がマッチングしないご様子。なんかもしかしたら他からも出血してるっぽくない?と頭の中でグルングルンしているご様子。別の出血点も確認せねばと思ったのかしら。便潜血は陰性だったと伝えたけど聞こえなかったみたいです。「うーん・・」と小声で唸り続けている。やっぱり私はこの先生のデビュー戦なのかもしれない・・・。


先生、医者の「うーん・・」は結構ドキドキするんですよ


「胃カメラと大腸カメラの検査をしてほしいです。ひどい貧血ですけど、月経過多や不順が見受けられないので他からの出血も可能性としてあるかもしれません。子宮筋腫は大きいのでMRIの検査でよりしっかりと検査したいと思います。MRIの検査は、今からだと1か月後にしか入れられません。なので、それまでに胃と腸の検査をお近くの病院で・・・」



オチカクノビョウインデ???



なんでしょうかこの突き放した感。胃と腸は婦人科で診るものではないけど、子宮筋腫にまつわることじゃないかしら?だったら一括管理で、この病院の消化器内科で手厚く診るべきではないのかしら?あれあれ?


・・・というような内容を、ライオンが獲物を狙う時に姿勢を低くする姿をイメージして、トイプードルみたいなくりくりした瞳でかわいらしく聞いてみた。一括管理したほうが断然効率よいと思いますよ。という言葉を発した口には、若干キバが生えていたかもしれませんが、声のトーンは穏やかなレベルの周波数だったと思います。


今は結構小さな病院でもカメラ持ってたりしますからねぇ・・たぶん簡単に※〇#■☆$すぐに・・・・・・・」「でもうちでどうしても検査したいって言うなら@★§▽&%×・・・・・・


きっとこの病院には「切羽詰まってなくて個人病院でもできる検査は、そちらに気持ちが向くような話術で気持ちを切り替えさせる」と書かれてあるマニュアルが存在するのかもしれない。もしかしたら「簡単になんでもかんでも仕事ふってくるんじゃねぇぞぉぉ‼ふじんかさんよぉぉぉ!」と、ワイルドすぎて全医局から恐れられている消化器内科部長がいるのかもしれない。虹の柄の靴下先生の声はか細く震えていた。私に震えていたのか、消化器内科部長に震えていたのか・・何に怯えて何を守ろうとしているのか定かじゃなかったけど、一生懸命お近くの個人病院を推してきた。


明らかに「是が非でもこの病院で胃と腸の検査をしたい」と食い下がれない何かを感じ取ったので、他の病院で検査しますと告げてこの日の受診を終了させた。どの病院でも私のように他の病院で検査をしなくてはならないのでしょうか。世間知らずで大きな病院なら一括管理と勝手に思い込んでいるだけなんでしょうか。各科で連携してこその総合病院と思うのですが違うんでしょうか・・。悶々としたまま虹の柄の靴下先生との対峙は続く。


この日は、子宮筋腫の治療についてはまずMRIの検査を診てから詳しく詰めていきましょうという事でハッキリとしたことはまだこれから。そして人生初の鉄剤を1か月分処方してもらって帰宅する。1か月分の内服薬を処方してもらうのは人生初かもしれない。


そして胃と大腸の検査をする病院は自分で決めなければならなくなりました。またもや面倒くさい。胃と腸の健康については、感覚だけで「健康のはず。だって痛くないから」と避けて通っていた部位なので、病院を探すにあたっては手探り状態。タウンページ → 知り合い → Googleの順に検索をかけ、お世話になる病院を見つけた哀れな50代。子宮筋腫には、どうやら簡単にたどり着けそうになくなった。あっちに流れてこっちに寄って、スポーンと一直線で向かうことができなくなった私のおおきな子宮筋腫。思い描いていた未来からどんどん外れていく。


子宮筋腫をどうにかしたいだけだったのに、かなり面倒くさい空気を漂わせてきた私の子宮筋腫。渋々他からの出血点あるなしを探す旅が始まりました。だけど今は貧血を子宮筋腫だけで片付けられなくてよかったなと思う。胃と腸の検査をしてきなさいと提案してくれた虹の柄の靴下先生には感謝です。そのまま「貧血です。子宮筋腫です。来月手術です」みたいに流れていたら、きっと私は50代に踏み込んだにもかかわらず、まだバリウムと便潜血でずるずると「検査やってます感」だけ醸し出して過ごしていたはずだから。


子宮筋腫を皮切りに、これから憂いたり嘆いたりといった事が50代の身体に次々と降りかかる。それでもちょこちょこと笑い飛ばせる話も含まれるから、あんまり落ち込まずに頑張ろうと思います。(と、この時は思っていた)



そして【子宮筋腫の検査③】へと進みます



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